帯の話・短い名古屋帯でお太鼓結び(その2)
(その1)を他装編とするならば〜(その2)は自装編と参ります☆ 短い名古屋帯でお太鼓結びができるようになって私が良かったな〜と思うことは・・
・短かいがゆえベンチすら温めることのできなかった帯が一軍に昇格した
・帯の長さに屈せず買い物ができるようになった
・柄出しが思いのままに
・相性のイマイチ(長い・固い・柔い・・)だった帯と仲良くなれた
私は通常は帯をねじってお太鼓を作りますが、今まで苦戦していた帯をこの方法に変えたことで無駄な体力消耗をしなくなりました♪
ついでに余計なイライラもなくなりました(笑) ストレスフリーで結べる長さの帯にももちろんこの方法は使えます☆
いちばんの違いは帯枕がしっかりと背中に張り付き背筋が伸びて気持ちいい! これはayaaya先生の教室で教えて頂いた時に一番最初に感じた私の感想です。
自分なりに楽な着方になっているのはわかっていたのですが、帯枕がしっかりと背中に乗るこの着心地も好きだな〜忘れてたな〜この感覚って思いました。
あとは、カラダの硬い方も大変かと思いますが、年齢を重ねるにつれ手が上がりにくくなり帯が結べないという方の話をよく耳にします。最近は帯を切らずマジックテープでペタッとつければ出来上がる作り帯があるようですが、帯を切って作り帯にされる前に一度お試しいただきたい方法でもあるなと思っております。そして帯が結べないから着物を着るのをやめてしまったという方にも。
まぁ、話はわかったけどイメージがちょっとできないわ。
って思ってますよね?(強要w) そう言われると思いまして、ワタクシの帯で実例紹介をさせていただきますよ!! まずはこのエジプシャーンな帯❤️
短いのはもちろんわかっていたんです。どうしてもお持ち帰りしたかったんです。
タンスノコヤシになることを承知で買ってしまったこの帯さんは全長321cm。
ワタクシには全く足りません。 手先を確保し、ねじるパターンでお太鼓結びを試みるとこのようになります↓
嘆かわしくも超絶短いダラリの帯ですかw?な感じになります。 そこで用い出したりますのが例の方法。するとどうでしょう・・・・
お太鼓が完成してしまうのです!!!
もうひとつ参ります。 色、柄ともにズキューーーン❤️とハートを射抜かれたこちらのアンティーク帯。
前世は鳥だったんじゃないかと思うぐらい鳥柄に手が伸びるのですが(あ、魚も・笑)、
美しいバラには・・ではないですが、このかわい子ちゃんもなかなかのクセモノ❤️ 全長396cm。 ん?名古屋帯が360cm前後なら足りるじゃないか!と思われるでしょう? ところがですね、一重太鼓には長く、二重太鼓には短いのです。
長い分には処理できるのですが、柄の位置がやっかいでして。。
ねじるパターンで手先を確保すると前に柄がなくなりますので、手先を引っ張りながら柄を持ってくるわけです。それで出来上がりましたのがこちら↓
右上が頑張って作った二重太鼓。柄を出した分、タレが短くなっていますから柄がどうの言ってる余裕はありません。前後の感じでサッパリしていて好みだわ〜という方もいらっしゃるかもしれませんが、私としては物足りない後ろ姿。 というわけで、後ろ姿は華やかに♪と鳥ちゃんを出した一重太鼓が右下になります。 こちらの方が私好み☆
なのですが、こうなるまでの過程はこんな感じ↓
中身が長くてうまいこと処理しなくてはならないひと手間アリなやつです。 ムムムムム??と後手にごまかしながら隠しちゃうやつです(笑)
とにかく、気合いが必要とされる帯だということはおわかりいただけましたでしょうか。 そして本当の本当は、腹部分の柄が半分とかではなく、全面に柄を出したいのです。
それを実践しようとすると・・・
お太鼓の柄が今度は出なくなり、手とタレの長さが逆転するという(笑)
そんなわけで、登場するのが〜例の方法です♪ 出来上がりましたのがこちら↓
花々しく〜♪♪ 柄出しが自由にできることをお伝えしたく今回はお太鼓を花柄にしましたが、もちろん一重太鼓のときのように鳥のいる部分を出すこともできます☆
このように、着物もそうですが帯にもそれぞれの個性があります。 その個性にあわせて帯結びができたら着物を着る楽しみ方の幅が広がると思うのです。
HPでれっすん内容をご紹介してはおりますが、
実際にはこのようなことができるようになるのです〜☆☆☆ 結びたかったけれど諦めてしまっていた帯、ぜひとも一軍昇格させましょう!!
いや〜